吉野家の牛丼
アメリカ牛の輸入停止では、別の肉で作った牛丼を出さなかった吉野屋ですが、「長期的な視野で、間違いの少ない選択をするため」と見解しています。
こうしてアメリカ産牛肉の輸入再開後は、販売休止以前よりも並盛380円という高い価格で販売を再開しました。以後は牛丼の通常価格は値下げしない方針です。人によっては「松屋よりうまい」と評される吉野家の牛丼ですが、原材料の産地は、牛肉がアメリカ産とその他(オーストラリア)となっています。
牛丼に使用している部位は「ショートプレート」という穀物肥育牛のばら肉です。ただし、生産量の面から主にアメリカ産を中心に使用し、オーストラリア産は少ない割合のようです。
また、吉野家は必ずしもアメリカ産牛肉にこだわっているわけではなく、「安い、美味い、早い」が実現できる牛肉(ショートプレート)を、安定供給してくれるのだったら、それ以外の国でもいいと見解を示しています。ただ、その条件を実現できる産地がアメリカだけだったということのようです。
さて、調理についてですが、厨房は中心メニューの牛丼の具を大鍋で煮込む調理スペースがメインで、松屋のような焼きスペースはありません。それだけ牛丼中心にしているわけで、牛鮭定食などの焼魚などについては、大正時代に開発された蒸し焼き調理法ということで、事前に工場でスチーム調理して大量にレトルトパウチされたものを電子レンジや湯煎などで温めています。
汁物も同様に、レトルトパックにされた豚汁などを電子レンジや湯煎しています。確かに大鍋で煮込んだ牛丼の具は大変美味しいものです。ちなみに玉ねぎは中国産、日本産で、米は日本産です。